大型台風の接近が心配されていた 2024年9月1日(日)午前10時過ぎ。数日前からの心配も杞憂に終わり、無事会場の時間を迎えることができました。
 日本大学文理学部田中謙研究室との共同開催となった東京大会。
とても美しい会場である日本大学文理学部オーバルホールには、台風の影響が残る中、申し込みされた方の9割以上の方が会場にお越しくださいました。

お足元の悪い中お越しいただき、本当にありがとうございました!

開始までの時間に賑わう会場で、東京でもこのセミナーへの期待感を感じました🩷

 大阪大会から約2カ月。反響が大きかった「高校生の学びの問題」の現状や当事者の思い、解決に向けての環境づくりについて、どのように紹介するか……。東京大会へ受けて、再度練り直しました。

 そして、文部科学省 初等中等教育局特別支援教育課 課長補佐(併)医療的ケア対策専門官 齋藤 綾子様をご来賓にお迎えしての発表が実現しました✨

会場の皆様の真剣な眼差しと、深い頷きと、涙。

とても出会いの多い、実りあるセミナーとなりました!
ご講演の皆様、ご参加の皆様、ボランティアの皆様、本当にありがとうございました😊

大きな社会問題だけど、なかなか知られることのない「高校生の学びの課題」について、約50名の方々と一緒に考えたとても濃い1時間半。
「何かしたい」「何かできる」「帰って◯◯に伝えよう」と思っていただける応援団が増えて、ここから一人でも高校生が学校につながって欲しい!
心から、そう願っています😌

心に響いた言葉

東京こどもホスピスの学習支援などについて
〜今を生きる〜

佐藤良絵さん

高校生で突然骨肉腫と診断された息子さんと闘病生活を送ります。

息子さんご本人の孤立は学校生活や病院や地域で、
お母様の孤立はお仕事や地域で、
そして、ごきょうだいの孤立はご家族や地域で起こりました。

みんながそれぞれ我慢を強いられ、息子さんが亡くなるという絶望や悲しみの極限状態で佐藤さんが社会に復帰できたのもまた地域の方の温かい声掛けだとおっしゃいます 😭

そしてNPO法人を設立。
苦しみや辛さを本当の心の強さにして、困っている人を助けたいと考えていらっしゃいます!

高校生は「こども」のくくりにあるのに、小中学生では利用できる制度が使えないことがいろいろあります。
そこをみんなで呼びかけつつ、法人でできることを増やし、挑戦を続けています✨

今を生きる。

今という大切な時を
亡くなられた息子さん、出会われた病気を抱える皆さんとともに生きている。

そんな佐藤さんから高校生の問題について大きな勇気と前へ進むことの大切さを教えていただきました 💐

佐藤さん、ありがとうございました!

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学ぶことが好きになり、ストレスが減り、学力も育っていった

院内学級での実践事例とそのポイント

栗山宣夫さん

ご自身も中学生の時に長期入院・療養を経験されたからこその
院内学級担任としての在り方、寄り添い方、この課題の動向について教えてくださいました😄

先生のご指導はとても温かいです🩷

子どもたちが抱えているネガティブな感情も含めて、子どもたち一人一人を丸ごと受け止めるために、前籍校やカリキュラムに追いつくのではなく、「分かる!」「楽しい!」授業を最優先されるそうです!

心不安なときの学びは、「お勉強」ではない。
すべてを受け入れる大きな環境が大切なんですね ✨

その後研究の道に進まれて、病気を抱える高校生の学びの問題についても精通していらっしゃる栗山先生。
高校生ガイドブック・動画作成にもご尽力いただきました📕

そして、これからの高校生の学びを保障していくために、大切なポイントを教えてくださいました 🖊

1 対面と遠隔
2 特別支援学校と入院前の高校による教育
3 入院前の高校の友だちと入院している同じような状況の友だちとのつながり
4 公教育と民間による支援

新たな視点をご提示いただいて、ご来場の文部科学省の皆様、現場の専門家の方々にとっても有意義な内容でした✨

そのご提案をどう形にできるか!?
それがこれからの私たち大人の頑張りに掛かっています‼️

栗山先生、ありがとうございました!

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院内学級があったから乗り越えられた

寺島大貴さん

寺島さんは中学3年で骨肉腫に罹患し、高校1年で人工関節置換手術を受けました。

入院したのは国立がん研究センター中央病院。

そこには院内学級「いるか分教室」がありました 🏥

受験直前は、病気であるという状況を自分が受け入れられなかったこともあり、院内学級では、あえて誰とも関わりをもたずに過ごそうとします。

──「自分はここ(病院に入院するような)の人間じゃない!」

高校には進学したけれど、治療優先で院内学級に所属。
そこにいた、全力で笑わせてくれる魅力的な先生方に一気に心を開き、院内学級に積極的に通いました😂

「足を治したい!」

という思いが強くなり、周囲の人との交流が深まります。
勉強に関しても、しっかりとした支援があり単位の取得ができたそうです😆

しかし友だち・STAND UP‼︎の仲間の多くは、もともとの学校の制度で休学・留年していきました……。
もともとの学校に帰っても同級生は先輩になっていて、後輩と同学年。
それが辛くて諦めて支援学校や通信制に転校していく。

自分の恵まれた環境を改めて感じるとともに、

STAND UP‼︎の活動を続けていらっしゃいます🥰

院内学級はありのままの気持ち、感情を吐き出せる場所。
大人である私たちがこのような場所を保障できる状況を作っていきたいです🎀

寺島さん、ありがとうございました!

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福島から参加しました。東北でもぜひ開いていただきたいと感じました。 時間もお一人お一人から、もっと聞きたかったです。ありがとうございました。


高校生の現状を知ることができ、よかったです。また、全国の学習支援や活動の取り組みについて、学ぶことができたので、よかったです。


病気療養中の高校生教育が広がりつつある状況を知ることができました。
全国津々浦々広がることを願っております。


ホスピスの方の発表では、涙がとまらず、とても刺激を受け、心が打たれた。


知らないことばかり、啓発活動が非常に大切だと感じました。


高校生の学習環境が空白地帯になっていることを初めて知り驚き。


実体験に基づいて課題認識を伺うことが出来、制度の整備はもちろんだが、それ以外の仕組み・支援が必要だと改めて感じた。


身近に”病気の高校生”が居なかったことからか、これまで考える機会がありませんでした。でも、知ってみると何か自分でも助けになれることはないか、と考えるきっかけになります。
世間には、私のように「知らないばかりに関心がない」というか、考えや思いが及ばないという人がたくさん居ると思いますので、今日のような啓もうがたくさん、いろんな人を対象にあると良いのかな、と思いました。


実際のAYA世代の問題を知る事ができました。地域での関わりを高校生にも広げていきたいです。


現状を把握できました。私達大人が今何ができるのか考えさせられました。
どう寄り添っていくのがみなさまと対話をしたいです。


当事者ならではの貴重な話を聞かせていただき、感謝しています。高校生支援は単なる学習支援だけでなく、心の支援、仲間との出会いをつくる、etc. 必要です。"場と人"の存在をアイデアを出し合っていきましょう。


親、経験者、教育者の立場からの経験と、率直な思い、考えを聞く貴重な機会になりました。


病気になってしまった子の親、本人の体験談を直接聞くことができ、すごく考えさせられる時間でした。自分は何不自由なく学校に通い、学ぶことができていて、それは当たり前のことではないことを改めて思い知り、もし自分に子どもができたときにはしっかりと考えていく必要があると思いました。このような活動している方たちを知ることができて良い経験でした。


病気を持った高校生や、その家族が思う気持ちとして「なぜ私が…」という感情がよく理解できた。こういった病気を持つと孤独になると言う環境からコミュニティーを持つことが重要で、環境が希望を見出すきっかけとなる要素を持っていた。


本日はありがとうございました。教員(病弱教育に関わる)として、今後も生徒たちの笑顔のために頑張りたいと考えている。

当事者の方のお話が多く、とても勉強になりました。埼玉は県立小児で県立の高校に通学している高校生には支援が受けられるようになりました。私立高校や他病院に入院している高校生の支援はこれからです。私はその隙間をこどもホスピスの活動の1つとしてやっていきたいと考えています。


院内学級に通った当事者の方のお話を直接伺うことができて、とても考えさせられたし、自分でできることを考えていきたいと思うようになりました。本当に良い機会でした。


大人とこどもの間の世代 AYA世代。AYA世代の位置が非常に中途半端なんだなと思いました。その世代の子たちのための院内学級の必要性をものすごく感じました。勉強だけでなく同じ世代との交流が場所って大事だなって思いました。不登校のお子さんを持つお母さんの悩みは、学力とコミュニケーションの時間の長さを見た時に、そこに違いがあるのかな。


がんに罹患した本人の願いを叶えるために、保護者と教育・医療が適切に連携することがどれだけ大切なのかを再確認することができた。


AYA世代病棟の孤立化が課題なのか……。未就学児から一貫した支援体制が必要なんだと思いました。横連携(当事者・保護者・病院・学級・自治体・社協・NPOなどボランティア関係・地元個人・企業の支援・地域で支え合い)


現状を知ることができた。地域によって単位がとれず普通学級に転校を選択する必要なケースもあると知ることができた。


(笑顔)笑うことで色々発散できたと寺島さんの言葉から改めて笑うことの大切さを感じました。人々は笑うことで幸せに結びついている。全てだと思います。また、高校生の病気に対する国のあり方について、私も情報を共有して地方自治体に対して向かっていきたいと思います。


実際に闘病を経験した本人、院内学級、親の立場等、各々の立場の方から、学習等に関わる課題や本音を聞くことができた。又、未来ISSEYの精力的活動を知ることができた。


病院訪問教育に携わっていた時(担任をしていました)、高校生(中高一貫校)の進級について、高校と単位のよみかえや復学についてかなりやりとりをし、実現をしました。が、やはり最初は前例がないこと、進学校であることなどで困難がありました。学校間で管理職もふくめて対応したことで、単位のよみかえもこちらから提案をすることで(細かい時数など)、それならばと認めてもらう流れになりましたが、これを保護者の方が対学校と行うことは難しいと思いました。


よく分かりました。


やはり、病気の御本人、あるいは親としての実体験をお持ちの方々のお話は、とても貴重だったというように感じました。


いずれのお話も、大変心にひびきました。参加してよかったです。


院内学級の重要性、かつ、当事者の方、未来ISSEYさん、東京こどもホスピスさんのお話、栗山先生のお話からつかむことができました。動画はとてもわかりやすかったです。

佐藤良絵さん

東京ブロック応援団長

吉田ゆかり

NPO法人未来ISSEY 代表

吉田ゆかり

NPO法人未来ISSEY 事務局長

佐藤良絵さん

「東京こどもホスピスの学習支援などについて〜今を生きる〜」

NPO法人東京こどもホスピスプロジェクト 代表理事

栗山宣夫さん

「学ぶことが好きになり、ストレスが減り、学力も育っていった院内学級での実践事例とそのポイント」

育英短期大学保育学科教授
日本特別ニーズ教育学会理事
全国病弱教育研究会副会長

寺島大貴さん

「院内学級があったから乗り越えられた」

理学療法士
若年生がん患者団体STAND UP!! 運営

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